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2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
マーケティングミックス

 第7講で紹介した「市場目標を考える」において、ターゲットとする市場の選び方などを紹介しました。

 企業はターゲットとなる市場のニーズを満たすために、商品や販路、販売などの各政策を効果的に組み合わせるべく活動しています。第8講のテーマである「マーケティングミックス」とは、ターゲットとなる市場のニーズを満たすための、商品や販路、販売政策の最適な組み合わせのことをいいます。

 ここでは、マーケティングミックスの中でも商品に絞って、商品政策の考え方や新商品開発などについてみていきます。

    ● 商品政策の考え方
    ●
商品と商品コンセプト
    ●
プロダクトポートフォリオマネジメントを活用した経営管理
    ●
プロダクト・ライフ・サイクルによる製品管理
    ●
新商品開発の持つ意味
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
市場目標を考える
2002/11/18
 市場目標は規定した事業分野に対して、どこまでの市場を対象にしていくのかの
ゴールを示すものです。市場目標を考えるに当たっては以下のようなことを検討し
ます。

<市場セグメント(細分化)>
 別稿「マーケティングとは」において、「企業の存続と発展の源泉は市場にある」
と述べました。そして、規定した事業分野に基づき、自社の市場を確定させる必要
があります。
 市場は常に変化しています。それは、需要が常に変化しつづけているためです。
ですから、企業がターゲットとする市場においても全ての顧客のニーズを満たすこ
とは不可能だといえ、ターゲットとする市場をさらに細分化し、自社が効率的に活
動できニーズを満たすことのできる市場を見つけ出すことが欠かせません。そのた
めのプロセスとして、
  市場を様々な視点から細分化し、細分化された市場ごとにその魅力度が評価さ
  れ、自社に最適なターゲットへの集中化を行うこと
が重要になります。

<ターゲット市場の選択>
 ターゲットとする市場を選択するためには、細分化した市場ごとに自社にとって
の魅力度を評価しなくてはなりません。評価に当たってのポイントは以下の通りで
す。
 ・規模の大小(大きすぎると大手が参入して市場を奪われ、小さすぎると利益が
  見込めない)
 ・成長性、安定性が今後も見込めるか
 ・自社の経営資源(現有、もしくは将来持つことのできるもの)で対応可能か
 ・自社の風土や体質に合っているか
 ・競合状況はどうか(強力な競合先はないか)

<市場規模の予測>
 ターゲット市場が決まったら、その市場規模を予測します。市場規模の予測に当
たっては、市場の大きさを構成する要素(対象人口、消費金額など)を抽出し、構
成要素を組み合わせた市場規模を試算し、それぞれの構成要素の動向や変化を確認
します。

 こうしてターゲット市場を絞り込んでいくことが大切です。

2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
事業分野を規定する
2002/11/18
 別稿「マーケティングと経営戦略」において、正しい経営戦略における正しさにつ
いて述べました。この正しい経営戦略を実践するために、まず必要になることが「事
業分野規定」です。事業分野規定とは、
  誰に何をどんな方法で提供するかを明らかにすること
をいいますが、この部分はマーケティングの根本に当たるため、きちんとされていな
ければ正しい経営戦略を実践することができない重要な部分です。

<事業分野規定のポイント>
 事業分野を規定する際には、以下のようなポイントに留意します。
 1.現在取り扱っている商品や現在の顧客に限定せずに検討する
 2.現在自社が提供しているサービスの「拡大」ならびに「絞込み」を検討する
 3.更に、現在属している事業分野の中においても 
    代替商品へ切り替える(商品政策による展開)
    新しい販路を作り出す(販路政策による展開)
といったことにより、新たに事業分野を作り出すことも検討の対象とできます。

<事業分野規定明確化のポイント>
 事業分野規定を明確化する際には、できるだけ簡潔な言葉で表現することが望まれ
ます。また、以下の5つのポイントを押さえておきたいものです。
 1.競争優位性→他社との違いをはっきりと示す
 2.単純性→よりわかりやすく
 3.シンボル性→社員さんをはじめ多くの人を動かすためにシンボリックな部分も
   必要
 4.両立性→既存の事業を否定することなく、新たな事業と両立していることが必
   要
 5.実行柔軟性→規定した事業を実行するための柔軟性も必要

 こうして明確化した事業分野規定をさらに
  →今日も、明日も有効なものか
  →明日も顧客に価値を与えるものか
  →市場や技術、経済の実態に合っているか
  →もし合っていなければ修正するか
といった視点でチェックして、初めて事業分野が規定できるのです。
 
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
マーケティングと経営戦略
2002/11/18
 別稿「マーケティングとは」においてマーケティングとは
  商品開発はもちろん、生産、流通などを含め、最終的にお客様に喜びと満足を与
  えるための企業全体の活動
であり、この活動は正しい経営戦略を立案・実践することであるとも述べました。
 では、正しい経営戦略における正しさとはどのようなことをいうのでしょうか。

<正しさの定義>
 正しい経営戦略における正しさとは、以下の3つの要素を満たすことです。

1.成長性・収益性の高い事業分野に属し続けること
 成長性・収益性の高い分野に属し続けるに当たって、本業の成長性・収益性が見込
めない場合には、以下のような考え方により成長性・収益性の高い分野へ進出するこ
とも検討します。
 ・絞込み:自社が属している事業分野の中で、特に高成長性・収益性を示している
      市場に特化することです。
 ・業際への進出:例えば、美容院がエステティックサロンやネイルサロンを展開す
         るなど、いわゆる現在の業種の隣接する分野際へ進出することで
         す。
 ・異業種への進出:市場の伸びが期待できるが、本業とは全く違う分野へシフトす
          ることです。

 絞込み、業際への進出の場合は、現在の経営資源やノウハウが活用できるやり方と
いえます。一方、異業種への進出はノウハウも設備もないところから始めるため、絞
込み、業際に比べて進出するのが難しいといえます。

2.その事業分野の成功要因を把握すること
 成長性・収益性の高い分野に属したとしても、その分野での勝ち組に入らなければ
意味がありません。そのためには、これがあればその分野で勝ち組に入れる「成功要
因」を把握することが必要です。
 成功要因はその事業分野で1つとは限りません。規模や地域、現在の経営資源等に
よっても変化します。

3.その「成功要因」を獲得するための、確かで間違いのない施策を立案・実践する
  こと
 例え、成功要因が把握できたとしても、正しい施策を打ち出せなくてはその分野で
の競争に勝ち抜くことはできません。
 
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
マーケティングと販売の違い
2002/11/18
 マーケティングについてもう少し理解を深めるために、従来からいわれている「販
売」(狭い意味での)とマーケティングの違いをみていきます。

<目標設定の仕方>
 販売の目標は、如何に売上を伸ばすか、如何に市場シェアを高めるかが主眼になり
ます。一方、マーケティングは付加価値(顧客の満足度*)を重視します。

(*)「価格>顧客の満足度」の状態であれば、顧客は商品やサービスを購入しませ
ん。一方、「価格<顧客の満足度」という状態であれば、顧客は喜んで購入します。
何をもって顧客に喜んでもらうか、それに対して顧客にどれくらいの価値を見出して
もらえるかということが付加価値です。

<製品計画の考え方>
 販売における製品計画では「作ったものを売る(いわゆるプロダクトアウト)」と
いう考え方になります。一方、マーケティングにおける製品計画は、顧客のニーズを
前提とし「売れるもの(顧客の望むもの)を作る(いわゆるマーケットイン)」とい
う考え方を取ります。

<需要の捉え方>
 販売における販売計画は過去の実績に基づいて行われます。これは、過去の延長線
上に将来の需要があるという考え方によるものです。
 一方、マーケティングにおいては、顧客のニーズは変化していくもの(過去との連
続性はない)と捉えて、潜在需要を掘り起こして新たな需要を見込むという考え方を
取ります。

<サービスの考え方>
 販売においては、自社商品を購入した顧客を対象としたアフターサービスを重視し
ます。一方マーケティングにおいては、アフターサービスだけでなく、見込み客を対
象としてこうした見込み客への購買動向調査などからニーズを知り、それを商品計画
に織り込むなど、売れる前からサービスを行います(種まきをする)。
 
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
マーケティングとは
2002/11/18
<マーケティングの必要性>
 別稿「企業論1企業経営の目的」において、企業とは社会の公器であると説明しま
した。また、企業における社会とは「顧客」であり、顧客に存在価値を認められ続け
ることが大切であるということも述べました。そして、企業経営の目的は顧客を創造
し続けることであり、企業は環境適応業(環境創造業)でなければならないというお
話をしました。
 さらに、別稿「企業論2「顧客創造」のために必要な機能」において、顧客を創造
し続けるためにはマーケティングとイノベーション(変革:できない理由を取り払う)
が必要であると説明しました。ここでは、マーケティングについてもう少し掘り下げ
てみたいと思います。

<マーケティングとは>
 マーケティングというと、市場調査を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、
それだけではありません。米国や日本のマーケティング協会ではマーケティングの定
義付けをしていますが、実はその定義も見直しが行われている状況です。このように、
マーケティングを端的に言い表すことは非常に難しいといえるのです。
 しかしながら、確実にいえることは
  企業の存続と発展の源泉はマーケット(市場)にある
ということです。そして、この場合のマーケットとは「ある一定の特性をもった顧客
群(自社の顧客)」であり、自社のお客様はどのような顧客群なのか、その顧客群は
どこに何人いて、自社を存続させてくれるにふさわしい量があるのか等を考えなくて
はなりません。さらに企業は、こうした顧客群に対して喜びと満足を与え続けなくて
はなりません。
 これらのことから考えると、マーケティングとは
  商品開発はもちろん、生産、流通などを含め、最終的にお客様に喜びと満足を与
  えるための企業全体の活動
と呼ぶことができるのではないでしょうか。企業全体の活動を具体的に示すと、
  1.自社の顧客を特定する
  2.顧客が何を求めているかを調査する
  3.調査結果から自社が顧客に提供しようとするもの(商品、サービス)を明確
    にする
  4.効果的・効率的に提供するために何をするかを明確にする
  5.これまで明確にしてきたことをまとめた計画に基づき生産する
  6.顧客の満足する方法で提供する
  7.顧客からの評価をいただき、次の開発のアイデアとする
 こうした全ての行為のサイクルがマーケティングであり、マーケティングは正しい
経営戦略の立案・実践ともといえるのです。
 
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
経営戦略の立案

 まず、「マーケティング」の意味について考えます。日米のマーケティング協会では「マーケティング」を定義していますが、実はその定義も見直しが行われている状況で、マーケティングを端的に言い表すことは非常に難しいといえるのです。

 ただし確実にいえることは「企業の存続と発展の源泉はマーケット(市場)にある」ということです。そして、この場合のマーケットとは「ある一定の特性をもった顧客群(自社の顧客)」であり、自社のお客様はどのような顧客群なのか、その顧客群はどこに何人いて、自社を存続させてくれるにふさわしい量があるのか等を考えなくてはなりません。さらに企業は、こうした顧客群に対して喜びと満足を与え続けなくてはなりません。

 これらのことから考えると、マーケティングとは

   「商品開発はもちろん、生産、流通などを含め、
    最終的にお客様に喜びと満足を与えるための企業全体の活動」

であり、マーケティングは正しい経営戦略の立案・実践ともといえるのです。

 ここでは、マーケティングと経営戦略の立案についてみていきます。

    ● マーケティングとは
    ●
マーケティングと販売の違い
    ●
マーケティングと経営戦略
    ●
事業分野を規定する
    ● 市場目標を考える
2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
好ましい企業文化の5つの要素
2002/10/22
 別稿「組織風土と企業文化」において、企業文化とは、
  企業という組織の構成員に共有された価値観であり、思考および態度、行動の
  規範となっているものであって、組織構成員の日常活動を通じ学習によって次
  々と継承されていくもの
だと紹介しました。
 ですから、共有された価値観や思考・行動の規範が好ましいものであり、このよ
うな状態を実践している企業の企業文化は好ましいものであるといえます。
 この好ましい企業文化には5つの重要な要素があります。それは、「同一の問題
意識」「共通の価値観」「自信と信頼」「感謝の気持ち」「高い欲求水準」です。
 以下にそれぞれの概要を紹介します。

<同一の問題意識>
 同一の問題意識とは、理想の状態(あるべき姿)が明確になっており、現状認識
も共有されていて、現状を解決しなければならないと経営者、経営幹部、一般社員
みんなが思っている意識状態であり、同じことに問題を感じ、改善していこうとす
る感情をいいます。
 ただし、立場が違うため、仮に同一事項に問題を感じ得たとしても、経営者、経
営幹部、一般社員が共通のレベルで問題を感じることは不可能です。倒産した場合、
全財産を失う経営者と職を失うにとどまる社員さんとでは、問題意識ないしは危機
感にレベル差が生じるのは致し方ないことといえるでしょう。

<共通の価値観>
 共通の価値観とは、ある事象に直面したとき、その事象に対してどのような価値
を認めるかについての考え方・見方が共通している状態をいいます。これは同一の
方向に向かい、一致団結して行動しようとする気持ちを生み出す源泉となるもので
す。

<自信と信頼>
 自信とは、自分自身の能力や価値、可能性を信じる気持ちであり、自分の存在を
頼もしく思う気持ちです。これは顧客や市場への影響力や説得力を生み出す源泉に
なります。
 一方、信頼とは組織の自分以外の人の持っている能力や価値、可能性を信じる気
持ちであり、お互いを頼れる存在として認める気持ちです。
 どちらも積極的、挑戦的な行動を生み出すための必要不可欠な感情です。

<感謝の気持ち>
 自分を取り巻く周り(家族、上司・同僚・部下、仕事、会社、顧客、地域社会な
ど)に対する感謝の気持ちです。周りに対して献身的な行動を生み出す感情となり
ます。
 「自信と信頼」はややもすると「過信・増長」に変質しかねません。感謝の気持
ちはこうした好ましくない感情を抑える役割もあります。

<高い欲求水準>
 「感謝の気持ち」が強すぎると、成長意欲がなくなります。そうなると組織は停
滞してしまいます。この高い欲求水準は、感謝の気持ちを具現化するための使命感
(*)を持ち、現状に満足することなく、常により良い状態を求めていく姿勢をい
います。高い欲求水準を持つことで、問題意識も高まります。

(*)適切な感謝心を持っていれば、お世話になっている方々に何らかのご恩返し
をしたい(しなければならない)という意識が生じます。これを使命感といいます。
使命感に満ち溢れた行動が取れている人は感謝心の旺盛な人といえるでしょう。逆
に使命感が薄いと感じられるのは、感謝心の希薄さが原因となっているものです。

 

2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
企業文化の形成
2002/10/22
 企業文化は一朝一夕に確立されるものではありません。企業が生まれてから、
長い期間をかけて形成されるものです。
 ここでは、企業文化の形成過程を4つに分けて説明していきます。

<創業者精神による組織風土の形成段階>
 経営者(創業者)による企業家精神の実践時期です。企業が設立された段階は、
創業者が自分の性格や考え方などに基づいて行動を実践して、社員さんを強烈に
リードしていく時期です。
 この段階では創業者の価値観はまだ確立されておらず、様々な試行錯誤を重ね、
変更される時でもあります。ですから、この段階では組織風土はあっても企業文
化は形成されていない段階といえます。

<初期の企業文化の形成段階>
 経営者が価値観を確立し、制度や施策を整備していく時期です。
 この段階になると、創業者の価値観がある程度定まり、明文化され社員さんに
も認知されてきます。そして、その価値観を浸透させていくための具体的な制度
・施策を打ち出し、企業全体として共有すべき価値観や思考・行動の規範が徐々
に形成されていきます。
 この段階では経営者の価値観や方針は確立されており、経営者の意図に沿った
制度・施策が整い、リーダーシップも十分であれば、企業文化ができあがります。
 組織風土が企業文化へと進化・定着するには精神的要因(創業者精神、経営理
念、経営者の日頃の言動・リーダーシップ力など)、制度的要因(組織運営上の
制度・施策)、環境的要因(個人の価値観や社会からの要請など)という3つの
要因が存在します。
 但し、制度や施策が他社からの借り物であったり、検討が不十分であるような
場合、経営者が望むような企業文化にならないことが多くなります。また、経営
者のリーダーシップが制度の立派さに劣る場合も好ましい企業文化にはなりませ
ん。

<企業文化の確立・定着段階>
 企業として共有する価値観や思考・行動の規範が確立し定着する時期です。
 この段階になると、企業に新たに加わる社員さん達にも、次々と企業として共
有する価値観や思考・行動の規範が受け継がれていきます。この段階で企業文化
が確立・定着したといえます。また、この時期には、導入された制度・施策が経
営者の意思に沿ったものでなくても、制度によって生まれた企業文化が定着し、
社員さんの行動も個性によるものよりも、企業文化に影響された思考・行動が優
先的に現れるようになります。

<企業文化の再構築段階>
 企業の価値観や思考・行動の規範が継承され、また変化する時期です。
 前段階までで形成された企業文化は、学習によって組織構成員に伝承されてい
きます。ただし、この企業文化は企業を取り巻く環境の変化に対応していくため
に、微妙に変化していきます。また、定着した企業文化が好ましくない状態に変
質した場合、新たな企業文化の構築が必要になります。
 新たな企業文化を構築する場合、社員さんの中に新たに芽生えている価値観と、
これまでに形成された価値観とのバランスを考えて新たな企業文化を形成する必
要があります。

 企業文化は、えてして創業者や後継者の意図するものになっていないことがあ
ります。これは、企業文化の形成過程で創業者の意図よりも、採った制度・施策
に影響されるからです。また、制度・施策の良し悪しによっても企業文化の形成
に影響を与えるからです。
 すばらしい企業文化を形成しようとしても、制度・施策が正しくなければ企業
文化は好ましいものとはなりません。また、制度・施策が正しくても、それが徹
底的に実践されなければ好ましい企業文化を形成することはできないのです。 

2011/04/15
カテゴリ: 2.お役立ち情報 : 
執筆者: staff
組織風土と企業文化
2002/10/22
<組織風土とは>
 組織とは、2人以上の者が、同一の目標に向かってそれぞれの役割を分担して
目的を果たすために集まったものをいいます。そして、組織を構成する人達の中
には、それぞれが意図するかしないかに関わらず、自然発生的に特有の雰囲気や
組織の性格ができあがります。これが組織風土となります。

<企業文化とは>
 では、企業文化とは組織風土と何が違うのでしょうか?企業文化とは、組織風
土の中でも、経営者が「このような組織にしたい」「このような風土にしたい」
という思いの下、意図して行う言動や制度・施策によって、良し悪しに関わらず
組織内にできあがり定着した特性をいいます。

 上記から、黙っていても組織内に出来上がるのが組織風土であり、経営者が意
図して行うことによりできあがり定着したものが企業文化なのです(仮に経営者
が意図したような結果が現れなかったとしても)。そして、経営者が様々な制度
や施策を打ち出すことで定着する企業文化が、組織風土に占めるウエイトを増し
てくると企業文化が浸透しているといえるのです。

 さて、「文化」という言葉から、企業文化をもう少し考えてみます。文化には、
「人間が精神の働きによって作り出した有形、無形のもので学習によって伝承し
ていくもの」といった意味があります。
 この文化の意味を企業文化に当てはめて考えると、「人間が精神の働きによっ
て作り出した有形、無形のもの」とは、「企業という組織構成員に共有されてい
る価値観や思考、行動の規範の全て」といえます。また、「学習によって伝承し
ていくもの」とは「組織構成員が日常活動を通じ学習によって次々と伝承してい
くもの」といえます。さらに、「学習によって伝承されるもの」であるためには、
「学習できる形になっていること、学習に値するものであること」でなくてはな
りません。
 ここから、企業文化を定義すると、
  企業という組織の構成員に共有された価値観であり、思考および態度、行動
  の規範となっているものであって、組織構成員の日常活動を通じ、学習によ
  って次々と継承されていくもの
といえます。企業における文化は外界に対する戦略的な影響力を持つものとされ
ており、企業文化は、「企業の精神的な資産であって、戦略実現に向けた経営資
源でもある」ともいえます。
 

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