2011/04/15
中期計画の重要性第六講「組織風土と企業文化」6-2
執筆者: staff
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組織風土と企業文化
2002/10/22
<組織風土とは> 組織とは、2人以上の者が、同一の目標に向かってそれぞれの役割を分担して 目的を果たすために集まったものをいいます。そして、組織を構成する人達の中 には、それぞれが意図するかしないかに関わらず、自然発生的に特有の雰囲気や 組織の性格ができあがります。これが組織風土となります。 <企業文化とは> では、企業文化とは組織風土と何が違うのでしょうか?企業文化とは、組織風 土の中でも、経営者が「このような組織にしたい」「このような風土にしたい」 という思いの下、意図して行う言動や制度・施策によって、良し悪しに関わらず 組織内にできあがり定着した特性をいいます。 上記から、黙っていても組織内に出来上がるのが組織風土であり、経営者が意 図して行うことによりできあがり定着したものが企業文化なのです(仮に経営者 が意図したような結果が現れなかったとしても)。そして、経営者が様々な制度 や施策を打ち出すことで定着する企業文化が、組織風土に占めるウエイトを増し てくると企業文化が浸透しているといえるのです。 さて、「文化」という言葉から、企業文化をもう少し考えてみます。文化には、 「人間が精神の働きによって作り出した有形、無形のもので学習によって伝承し ていくもの」といった意味があります。 この文化の意味を企業文化に当てはめて考えると、「人間が精神の働きによっ て作り出した有形、無形のもの」とは、「企業という組織構成員に共有されてい る価値観や思考、行動の規範の全て」といえます。また、「学習によって伝承し ていくもの」とは「組織構成員が日常活動を通じ学習によって次々と伝承してい くもの」といえます。さらに、「学習によって伝承されるもの」であるためには、 「学習できる形になっていること、学習に値するものであること」でなくてはな りません。 ここから、企業文化を定義すると、 企業という組織の構成員に共有された価値観であり、思考および態度、行動 の規範となっているものであって、組織構成員の日常活動を通じ、学習によ って次々と継承されていくもの といえます。企業における文化は外界に対する戦略的な影響力を持つものとされ ており、企業文化は、「企業の精神的な資産であって、戦略実現に向けた経営資 源でもある」ともいえます。 |