2011/04/15
中期計画の重要性第五講「管理会計」5-4
執筆者: staff
|
損益分岐点の考え方
2002/09/19
費用には売上高の変動に応じて変化する変動費と、売上高の変動とは関係なく 発生する固定費があり、利益は「限界利益−固定費」であるという話を別稿「利 益管理のための費用の考え方」でしました。ここでは、損益分岐点についてみて いきます。 <損益分岐点とは> 売上と費用(限界利益と固定費)の合計が同じである場合、損失は生じません が利益も出ません。そして、それ以上になると利益が出て、それ以下になると損 失が生じるポイントのことを損益分岐点という呼び方をします。また、売上高と 費用が一致する時、すなわち利益がゼロの時の売上高を損益分岐点売上高といい ます。 <損益分岐点の活用> 損益分岐点がわかると、以下のような活用ができます。 ・目標利益を達成するための売上高や販売量がわかります。 ・売上、費用、損益の関係がつかめるので、利益計画の立案と統制に役立ちま す。 ・赤字の場合の対策について糸口をつかむことができます。 ・販売価格を変更することで採算がどのように変化するかがわかるので、価格 を決めるときの判断材料になります。 <損益分岐点の求め方> 損益分岐点を求めるには、費用を変動費と固定費に分類する必要があります。 分類する場合のポイントは以下の通りです。 ・変動費であることがはっきりしているもの(直接材料費、外注費等のほか、 運賃や消耗品費などのうち売上に比例するもの)は変動費にします。 ・製造業の電力費のように変動部分と固定部分がはっきりとしているものは変 動費と固定費に区分します(*)。 ・その他の費用はすべて固定費にします。 (*)区分が不明確な場合はすべて固定費にします。なぜなら変動費にしてしま うと、損益分岐点を越えても赤字になることがあるからです。 |