ドラツカー「未来企業」3 知識労働者とは
執筆者: staff
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今回で、「未来企業」の部は最終章です。 社会の中で知識労働者がどのように存在しているであろうかがテーマです。 知識労働は三種に区分すると、知識労働の意味がわかると言われます。 一番目の特性。仕事の成果が、どれだけすばらしい結果を出したか。『質』が基準となる知識労働です。 たとえば、研究・開発・企画・医師の診断等々がこの範疇です。 二番目は、『質と量』をともに成果とする知識労働です。たとえば、銀行の支店長(弊社の提携銀行の支店長さん・・あなたですよ)や医療機関のコメデイカルの方々が代表です。銀行の支店長さんは、不良債権にならない(質)融資先を一定以上(量)確保しなければならないし、看護職の皆さんは、医師の裁量に基づき病が悪化しないよう(質)する患者を、同時期に並行して多くの患者を多方向に(量)配慮しなければなりません。 三番目は、一定の質が前提条件となり『量』が基準になる知識労働です。 これには、美容院やホテルのベツトメーキング、生命保険の保険金の支払い業務などがあります。 保険金支払いを例にとると、まず支払うことが正しいこと(質)が前提に、処理数(量)が 評価の基準となります。 皆さんの大事な社員の「仕事の質と量」を正確に判断し、秤量し間違いない評価が活性する組織の大要です。 最後に、上田惇生(もの作り大学名誉教授・ドラッカー学会代表幹事)による知識労働者の評価方法を記載し「未来企業」編を終わります。 肉体労働については、「生産性の向上」に焦点を当てますが、知識労働については、「成果」をフォーカスしなければなりません。 成果については、前述の三種のどれに当てはまるかを、知っておく必要があります。 それを知ることで、何に取り組むのか、何を改善すべきか、何を変えるべきか、どのような新しい知識を加えるべきか、がわかってきます。 またそうした方法により、初めて仕事の「生産性」の意味を明らかにすることができる、としている。 いかがでしたか。 今後の掲載ご案内 「マネージメンシ」・・・ドラツカーの経営戦略についてご案内します。よく戦略と言われますがその本質を考えます。 「創造する経営者」・・・ドラッカーの最終章です。経営者は、どのように企業を発展させるべきか。企業が持つ知識を中心とする資源の効果的な使い方を学んでいただきます。 最後に、桜井が多感な大学時代に熱にうなされるように読破した「断絶の時代」を感想として述べてみます。 できれば、年内にドラッカー編を終了したいと思います。 |